亡くなった家族のYouTubeチャンネルと収益はどうなるか 削除・申請・AdSenseの相続人向け手続き
亡くなった家族のYouTubeチャンネルについて、遺族が運営を引き継ぐ手続きは、確かめた公式ページには見当たりませんでした。Googleはログイン情報を提供しないと明記しています。確かめられた手続きは、Googleアカウント全体の故人向けリクエスト、AdSenseの相続人向けの申請、チャンネルの削除や非表示です。収益が入る口座の扱いは、AdSenseのヘルプに別の案内があります。
AdSenseのヘルプによると、システムは利用者の死亡を知る仕組みがなく、既存の支払い設定のままお金が払われ続けます。未払いの収益を相続人に払ってもらうには、法的な書類を添えた申請が必要です。この記事は一般的な情報で、個別の判断はGoogleのヘルプや税理士・弁護士などの専門家にお願いします。内容は2026年11月4日に確認しました。
最初に決めること 残すのか、消すのか
チャンネルがあると分かったら、まず残すか消すかを家族で決めます。動画が故人の作品や思い出である場合、消すと戻せません。YouTubeのヘルプは、チャンネルを完全に削除するとコンテンツは完全に削除され、復元が困難になる可能性があると書いています。

決める前に、確かめておくことがあります。
- 動画を家族のパソコンに保存できているか。
- 広告収益や支払いがあるか。あるなら、AdSenseのアカウントも手続きの対象になります。
- 共有のチャンネルや、ほかの人と一緒に運営しているチャンネルではないか。
YouTubeのチャンネルは、Googleアカウントにひもづいています。Googleアカウントそのものの手続きは、故人のGoogleアカウント・Gmail・Googleフォトを遺族が求める手続きで説明しています。
チャンネルを非表示・削除する方法
YouTubeのヘルプには、チャンネルを「非表示」にする方法と「削除」する方法が載っています。どちらも、YouTube Studioで「設定」「チャンネル」「詳細設定」「YouTubeコンテンツを削除する」と進みます。故人のアカウントにログインできることが前提の操作です。

表は左右に動かして読めます。
| 項目 | 非表示 | 削除 |
|---|---|---|
| 見え方 | チャンネル名、動画、登録チャンネル、チャンネル登録者数などが非公開になる | 動画、コメント、メッセージ、再生リスト、履歴などが完全に削除される |
| あとで戻せるか | 再び有効にできる | 復元が困難になる可能性がある |
| Googleアカウント | 残る | 残る |
チャンネルを削除しても、ログインに使うGoogleアカウントは消えません。逆に、チャンネルにひもづくメインのオーナーアカウントを削除すると、チャンネルも削除されます。現時点では、モバイル端末から削除することはできないとも書かれています。
ログインできない場合は、YouTubeのヘルプにある手順では対応できません。そのときは、Googleアカウントの故人向けリクエストで、アカウントの閉鎖を申請する形になります。
ログインできないときのGoogleアカウントへの申請
Googleアカウントヘルプの「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」は、アカウントの閉鎖、資金の取得、データの取得のうち、目的を選ぶ形です。Googleは、家族や代理人と連絡を取り、適切だと判断した場合にアカウントを閉鎖します。パスワードなどのログイン情報は提供されません。

YouTubeの動画を公開したままにしておくか、取り下げたいかは、遺族の希望によって変わります。動画の中に故人のプライバシーにかかわる内容があって、削除してほしい場合は、YouTubeのプライバシー侵害の申し立ての手続きがあります。ヘルプには、故人の場合は死亡の事実を確認したうえで、故人の肉親または法定代理人からの要請も考慮に入れる、と書かれています。ただし、申し立ての提出は当事者または法定代理人が行う必要がある、ともされています。
申請の対象かどうか、書類が何か、という細かい点は、画面の案内で確かめます。
収益の未払い分はAdSenseの手続きになる
広告収益などの支払いは、YouTubeではなくAdSenseのアカウントを通じて行われます。AdSenseのヘルプには、「正当な相続人」が未払いの収益の支払い先を変えてもらう申請の案内があります。

- AdSenseのシステムは、アカウントの持ち主の死亡を把握できず、既存の支払い設定のまま支払いを続ける。
- 相続人が、未払いの収益を自分に払ってもらうには、適切な法的書類を提出する。
- 提出方法は、オンラインでアップロードする方法のほか、Google Legal Supportへの郵送やFAXが案内されている。
どの書類が適切な法的書類にあたるかは、このページには書かれていません。
日本語のAdSenseヘルプには、別の説明もあります。AdSenseの利用規約では、アカウントの所有権の譲渡は認められていません。ただし、結婚、死亡、会社の合併などによる変更のために、支払い先の名前や住所を更新することは可能だとされています。つまり、アカウントを遺族が引き継いで使うのではなく、支払い先を変える扱いです。
YouTubeパートナープログラムの収益化の資格が、遺族の手続きでどうなるのかは、公式のページで確かめられませんでした。収益化が続くのか、止まるのかは書けません。
家族だけで書類を集めるのが難しいときは、デジタル遺品の整理を手伝うサービスに相談する方法もあります。
収益がある場合の税金
広告収益があった場合は、故人の所得として、税金の手続きが必要になることがあります。国税庁の説明では、死亡した人のその年の1月1日から死亡日までの所得について、相続人などが「準確定申告」を行います。

- 期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内。申告と納税の両方が対象。
- 相続人が2人以上いる場合は、連署で1通の準確定申告書を出す方法と、各自が別々に出す方法がある。
- 提出先は、死亡当時の納税地を所轄する税務署。
YouTubeの収益が準確定申告の対象になるのか、未払いの収益が相続財産としてどう扱われるのかは、国税庁の資料では確かめられませんでした。金額が大きい場合や、判断に迷う場合は、税理士に相談してください。電子マネーやポイント、暗号資産の相続については暗号資産・電子マネー・ポイントの相続で、購入したコンテンツの扱いは電子書籍・ゲーム・音楽の購入データは相続できるかで説明しています。
出典
- YouTube チャンネルを削除または非表示にする YouTube ヘルプ https://support.google.com/youtube/answer/55759?hl=ja (確認日 2026年11月4日)
- 個人情報の保護 YouTube ヘルプ https://support.google.com/youtube/answer/2801895?hl=ja (確認日 2026年11月4日)
- 故人のアカウントに関するリクエストを送信する Google アカウント ヘルプ https://support.google.com/accounts/troubleshooter/6357590?hl=ja (確認日 2026年11月4日)
- As a rightful heir to a deceased person, how do I get payment for any unpaid earnings? Google AdSense Help https://support.google.com/adsense/answer/165678?hl=en (確認日 2026年11月4日)
- お支払いプロファイルの名前または住所を変更する Google AdSense ヘルプ https://support.google.com/adsense/answer/2628816?hl=ja (確認日 2026年11月4日)
- 準確定申告 国税庁 タックスアンサー No.2022 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2022.htm (確認日 2026年11月4日)