デジタル遺品の整理帳

亡くなった家族のGoogleアカウント・Gmail・Googleフォトを遺族が求める手続き

内容の確認日: 2026年11月3日

亡くなった家族のGoogleアカウントについて遺族ができるのは、Googleの公式フォームから申請することです。申請の目的は、アカウントの閉鎖、資金の取得、データの取得の3つから選びます。Googleは、家族や代理人と連絡を取り、適切だと判断したときにアカウントを閉鎖します。場合によっては、アカウント内のコンテンツを提供することもあるとしています。

パスワードやログイン情報は、Googleから伝えられません。Gmailを開く、Googleフォトの写真を見るといった使い方を、遺族が故人のIDで続けることは想定されていません。この記事は一般的な情報で、個別の判断はGoogleのヘルプや弁護士などの専門家にお願いします。内容は2026年11月4日に確認しました。

申請の入口は3つの目的から選ぶ

Googleアカウントヘルプの「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」というページは、次の3つから目的を選ぶ作りになっています。

机に置かれた2台のAndroidスマートフォン
写真: Maurizio Pesce from Milan, Italia / CC BY 2.0(Wikimedia Commons)
  • 故人のアカウントを閉鎖する。
  • 故人のアカウントから資金を取得する。
  • 故人のアカウントからデータを取得する。

メールや写真が目的なら、選ぶのは「データを取得する」です。ただし、Gmail、Googleフォト、Googleドライブのどれをどこまで提供するかは、開いた公式ページに書かれていませんでした。サービスごとの扱いは、ここでは書きません。

アカウントを閉鎖するかどうかは、遺族の側で先に決めます。閉鎖すると、あとで写真やメールが必要になっても戻せないおそれがあるためです。取り出したいデータがあるなら、データの取得を先に済ませてから、閉鎖を考えます。

Googleが応じる範囲と、応じない範囲

Googleアカウントヘルプには、Googleの考え方が次のように書かれています。

アプリが並んだスマートフォンのホーム画面
写真: Gannu03 / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
  • 主な責務は、利用者の情報のセキュリティ、安全性、プライバシーを守ること。
  • 家族や代理人と連絡を取り、適切だと判断した場合に、アカウントを閉鎖する。場合によっては、コンテンツを提供することもある。
  • パスワードやその他のログイン情報は提供しない。
  • 故人の利用者に関するリクエストに応じるかどうかは、慎重に審査したうえで決める。

「提供することもある」という書き方なので、申請すれば中身が受け取れる、という意味ではありません。審査の結果、閉鎖だけが認められ、データは提供されない場合もありえます。

家族が自分で故人のIDにログインして中身を見ようとする方法は、公式の手続きではありません。端末のロックが解除できないときは、故人のスマホのロックが解除できないときに家族ができることをご覧ください。

必要書類は公式ページに載っていない

申請で何を提出するかは、読者がいちばん知りたい点だと思います。ここは、確かめられた範囲だけを書きます。

図書館の机に置かれたMacBook(モノクロ写真)
写真: Ghost Presenter / CC0(Wikimedia Commons)

「故人のアカウントに関するリクエストを送信する」のページと、関連するヘルプのページには、必要書類の一覧が見当たりませんでした。死亡証明書や戸籍謄本、申請者の身分証明書を求められるかどうかも、公式ページの記載としては確かめられていません。他社のサイトにある書類の一覧は、一次資料ではないため、ここには載せません。

手続きを進める順番としては、次のようにするのが現実的です。

  1. Googleアカウントヘルプのページを開き、目的を選んで案内に従う。
  2. 画面に示された書類を、その時点の案内どおりにそろえる。
  3. 求められた書類は、コピーやスキャンの前に、記載内容が故人のアカウントの情報と合っているか見直す。

閉鎖の前に確かめておくこと

Googleアカウントは、Gmailだけの入れ物ではありません。アカウントを削除すると、紐づくサービスすべてに影響が出ると、Googleアカウントヘルプ(アカウント無効化管理ツールのページ)は書いています。Blogger、AdSense、Gmailなどが例に挙がっています。Gmailのメールにはアクセスできなくなり、同じGmailのユーザー名は使えなくなります。

ノートパソコンのキーボード
写真: Gre123gr / CC0(Wikimedia Commons)

閉鎖の申請の前に、次のことを確かめておきます。

Gmailのアドレスを使って登録したサービスは、アカウントを閉鎖すると、パスワードの再設定メールが受け取れなくなるおそれがあります。解約や確認が必要なサービスは、閉鎖の前に洗い出します。

一人で洗い出しきれないと感じたら、デジタル遺品の整理を手伝うサービスを使う方法があります。

何もしないとどうなるか、生前にできること

遺族が申請しないまま放っておくと、アカウントは自動で消えるのでしょうか。アカウント無効化管理ツールのページには、プランを設定していない場合、2年以上Googleを使用しないと、Googleは無効なアカウントとそのデータを削除する権限を持つ、と書かれています。申請を急ぐ理由がなくても、中身が必要なら、早めに動いたほうが安全です。

机の上のノートパソコンと手帳とペン
写真: www.Pixel.la Free Stock Photos / CC0(Wikimedia Commons)

持ち主が元気なうちなら、「アカウント無効化管理ツール」を設定しておく方法があります。一定の期間アカウントが使われなかったとき、指定した人にデータを共有する仕組みです。Googleアカウントヘルプによると、次のような特徴があります。

  • 最終ログイン、マイアクティビティの履歴、Gmailの利用状況、Androidのチェックインなどから、利用の有無を確認する。
  • 設定したとき、連絡先に通知は届かない。通知は、指定した期間を過ぎて利用がないと判断されたあとに送られる。
  • 連絡先には、共有するデータの一覧とダウンロード用のリンクをメールで知らせることができる。

設定のしかたはAppleとGoogleのアカウントを生前に整理するで説明しています。故人のSNSについては故人のLINE・Instagram・Xの扱いもご覧ください。

出典

  • 故人のアカウントに関するリクエストを送信する Google アカウント ヘルプ https://support.google.com/accounts/troubleshooter/6357590?hl=ja (確認日 2026年11月4日)
  • 故人のアカウントの取り扱いについて Google アカウント ヘルプ https://support.google.com/accounts/answer/6357606?hl=ja (確認日 2026年11月4日)
  • アカウント無効化管理ツールについて Google アカウント ヘルプ https://support.google.com/accounts/answer/3036546?hl=ja (確認日 2026年11月4日)

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